PCB機器である変圧器(トランス)・コンデンサには、様々な種類があるだけでなく、その設置状況によっても撤去のやり方が、様々です。

例えば、PCB機器がビルの屋上に設置されているケース、地下にある受変電設備内に設置されているケース、さらには山奥でクレーン等の重機が進入できず、ヘリコプターで吊り上げなければならないケースなど実に多岐にわたります。

 弊社では、そのままではトラックの荷台に収まらない変圧器を積載するために、総重量100tクラスの微量PCB変圧器を解体しますが、これも撤去手法の一つです。本トピックでは、大型のPCB機器の撤去方法について考え、弊社の教育訓練の実施内容を記載してみました。

大型のPCB変圧器の解体は、無火気で行う。

JESCOによって作成された大型トランス等に係る現場解体作業についての図を抜粋

大型の変圧器は、壊さないとトラックサイズをオーバーすることになり、積載できないケースがあります。このケースでは、大型トランスの解体が必要となります。変圧器の壊し方は、まず変圧器に付属するコンサベータ、ラジエター、その他分電盤(これらを付属物と言っております)を取り外す第一段階と変圧器本体を壊す第二段階といった二つのフェーズに分けることができます。

私たちの業界では、付属物を壊す第一段階を「取り外し作業」、変圧器本体を壊す第二段階を「解体」と呼んでおりますが、「取り外し作業」は、クレーンで楊重しながらボルトを取り外せば、結構簡単に壊せていけます。

問題は、「解体」です。

PCBが混入していない機器であれば従来方法として、ガス溶断を用いて、鉄製の変圧器という容器を切断しておりますが、PCBが入っている変圧器は、火を使うことでPCBが燃えて作業員がその煙を吸引する安全上のリスクや、周囲の環境を害する可能性があるため、無火気で行うことが鉄則となります。変圧器の解体業者は、それぞれ火を使わない工法で解体をしているわけですが、弊社でもPCB油が燃えない工法で、解体を行っております。

解体中の大型変圧器の中身。三相コイルであることが分かる。

昔はセパーソだけで変圧器容器を切っていましたが、時間がかかりすぎるため今は、さらに進化させた方法で解体しております。また、微量PCBの大型変圧器は、洗浄処理でPCBを無害化してから、変圧器自体を有価物として再資源化していく方法もあります。どちらが経済的に有利になるのか是非ともご検討いただけたらと思います。ただし、洗浄方法は変圧器の設置場所自体が、中間処理施設となりますので、事前協議や許可をとるまでに時間を要するデメリットがあるようです。

平成16年にJESCOによって作成された大型トランス等に係る現場解体作業についてhttps://www.jesconet.co.jp/business/contents/pdf/bulktransrep.pdf

PCB撤去に伴う教育訓練

弊社では、屋上や地下に設置された変圧器の引き出し作業を多数行ってまいりました。これを行うには、施工する作業員の育成が非常に重要になってまいります。一歩間違えると、労災やPCBの油が漏洩するリスクがあるので、様々な教育訓練や特殊健康診断を実施させております。

教育訓練の主な内容は、以下の通りです。

1、抜油の知識や重量物撤去の知識・技能を現場熟練者と共に作業を行わせて、力量を身につけさせる。

2、足場を組むことも多々あるので、それに付随する作業主任者や特別教育の実施

3、PCB廃棄物の収集運搬作業従事者講習の実施

4、電検3種の有資格者が、在籍しておりますので、その者からも助言を得ることで、電気事故のリスクにも対応

6、自社によるPCBの教育

7、緊急時の教育訓練(万が一油が漏洩した際の対応の訓練)

いかがでしたでしょう。大型変圧器は、一般にはあまり見ないものかもしれませんが、皆様が使用している電気は、変電所にある大型変圧器によって調整されております。立ち入りは厳禁ですが、もし機会がありましたらお近くの変電所を少し覗いてみてはいかがでしょう。

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