変圧器(トランス)と紙の産業廃棄物の許可

不要な変圧器やコンデンサなどの電力機器が、発生した場合は、まずそれがPCB廃棄物に該当するのか否かを判別しなければなりません。

さらに高濃度PCBなのか、あるいは低濃度(微量)PCBなのかも分析等により調査する必要があります。

つまりPCBの含有率によって、処分場や処分方法がすべて異なっているので、しっかり区分けしなければならないということです。

電力機器の区分けとしては、概ね以下の3種類に分けられます。

  • 普通の産業廃棄物(0.5mg/kg以下)
  • 低濃度PCB(0.5mg/kg超)
  • 高濃度PCB(5,000mg/kg超)

本ブログでは、今まで2番の低濃度PCBや3番の高濃度PCBの見分け方、処分場、処分方法等をお伝えしてきましたが、本記事では、1番のPCB廃棄物に該当しない電力機器の処理について触れてみたいと思います。

PCB濃度0.5mg/kg以下の絶縁油が混入した変圧器やコンデンサは、通常の廃棄物として処分することになるのですが、誰にでも出来るわけではありません。

変圧器にしてもコンデンサにしても、様々な材料を用いた部品によって構成されています。

ケースは、鉄で作られ、中には銅のコイルが入っていて、そこにプラスチック類(ベークライト)や紙が巻かれ、さらには絶縁油に塗布されているので、

つまり構成部材をまとめると

○鉄、銅などの金属くず

○ベークライトなどのプラスチック類

○紙

○絶縁油

となりますので、変圧器やコンデンサは、金属くず、廃プラスチック類、絶縁油が塗布された紙の混合廃棄物となり、これらの品目の許可を有していなければ、運搬や処分を行ってはならないということになります。

これら種類の中で、やっかいなのが「絶縁油が塗布された紙」です。

廃棄物処理法上で、紙とは、通常一般廃棄物に該当し、紙として産廃の許可を取得するには、

下図の中の「特定の事業活動に伴うもの」という一定の条件を満たす必要があります。

公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターHPより抜粋

その条件とは、例えば

建設業に係る工作物の除去に伴う紙

製紙業や製本業などから生ずる紙

などです。

これは、各都道府県知事(政令指定都市では、市長)の考え方によるところであるのですが、

変圧器やコンデンサに用いられている紙は、建設業に係る工作物の除去に伴って生じた産業廃棄物であるとするのが、最も妥当であると言えるのではないでしょうか?

変圧器の中身コイルを切断した状態(紙と銅コイルが確認できる)

ちなみに弊社では、建設業に係る工作物の除去に伴って発生する紙くずとして、産業廃棄物の処理の許可を有しております。

しかし、変圧器やコンデンサなどの処分の許可の取得は、想像以上に困難を極めます。

○汚染防止のための設備の設置

○消防法に基づく設備の設置

○事前協議(近隣住民の承諾書)など

さらには、変圧器・コンデンサ処理の許可は、全国でなかなか前例がないとのことで、新潟県と新潟市の担当者とも数多くのうち合わせをしました。

丸1年の歳月をかけて、ようやく弊社は、変圧器、コンデンサに含有する紙の産廃の処分業と運搬の許可を取得することに成功したのです。

PCB不含有の変圧器やコンデンサの処分が、公に認められている弊社は、実は全国的に珍しいかもしれません。

というのも、これらは従来産業廃棄物としてではなく、有価物として取り扱っていたので、産業廃棄物としての許可を有する必要もなかったのです。とりわけ、変圧器には中に銅のコイルが巻かれているので、貴重な金属資源が抽出されるわけですから、お金を出してでも引き取りたい業者がはびこっていました。

ところが、厳格なPCBの検査や解体などの手間から、お金をもらわなければ処理が出来ない状況に時代が変化していったのです。

 弊社では、55年もの間、変圧器の解体をおこない、多岐にわたる研究を行ってまいりました。

○その解体方法

○含有する産業廃棄物の性状と価値、

○かかわる法規制などの順守義務

○汚染対策と、安全対策            など

もちろん、これらのすべての研究がお客様にとって、有益ではありませんが、弊社はPCBや変圧器、コンデンサの解体・処理について、必ずお客様を満足させていけるものと自負してございます。是非ともお気軽にご相談いただけたらと思います。

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